1980年の月刊『BOMB』


 男性向けアイドル誌『BOMB』の1980年夏の号に、31ページもの水谷豊大特集が組まれているそうなので、当該号を是非入手したいと思い古書店に行ったところ、1980年の物は見つかりませんでしたが試みに翌1981年の号を手に取って価格を見てみたら、8000円〜9000円もしたため、驚きました。そんなの手が出ないわ! 幸運なことに『BOMB』80年夏の号(8月号のことか?)の水谷豊大特集にはカラーグラビアは無くオールモノクロだそうなので、それなら図書館でコピーしても現物とそう変わらないし複写代400円で済むしで、次に国会図書館に行った時にでも複写請求しようとワクワクしていました。行く前に、国会図書館に『BOMB』が所蔵されているかどうか一応調べなきゃね、無いわけないんだけど、とNDL-OPACを調べてみたら……<所蔵事項 3巻3号(昭和56年4月)〜>ですって! え〜〜! 私が必要としているのは、昭和55年8月の号なんですけど! ガッデム! 私設図書館では複写代が高すぎるし、遠い図書館に行ってまで見たいものでもないし、諦めるかー。


当時は「熱中時代刑事編」の次「熱中時代・教師編パート2」放映直前という、まさに「お茶の間での豊人気絶頂期」ではありますが、それにしたって男性俳優の大型特集とはイレギュラー。
しかも、普通に女子アイドルを特集する時だって「巻頭水着グラビア付き大特集16ページ!」位の分量で行うものでしょうが、「水谷豊大特集」はなんと31ページという凄さです。(巻頭水着グラビアがないのは残念)
内容も、少年時代の友人たちや先生への取材による「生い立ちから青春時代の軌跡」、長谷川和彦監督へのインタビューなど文字数の多いみっちりとした充実ぶりです。
モノクロで画質は悪いのですが、お仕事関係の写真も満載で、資料としても大変価値があります。短いけど松田優作さんのコメントもあり。とても力の入った特集記事です。
男子向けアイドル雑誌なのに、一人の男にこんなに力を入れて特集記事を組むなんて、どうかしてます。


 「妖精さんと野郎ども」>>豊さん辞典

 ↑超興味深い! でも読めない!


 それにしても、私が子供の頃に「熱中時代」の再放送を見たのが80年代後半*1で、「熱中時代」をリアルタイムで知らないため、水谷豊が大人気だった時代があると聞いてもどうもピンと来ません。首をかしげてしまいます。
 男性向けアイドル誌に、28歳の男子が31ページも特集を組まれているって気持ち悪くないか? 今だったら何だろ?思いつかないけれど、アイドルちゃんの水着姿とかかわいらしい姿とかを見たくて雑誌を買ったのに、31ページもそんなの載っていたらすごく邪魔だ。(豊タンはかわいいけど)


 12月28日追記

 掲示板でneumochitaroさんから教えていただきました。ありがとうございます。(一年以上も放置している掲示板を何とかしなくちゃなぁと思っています。)

今年下北沢の古書店・ドラマにて同誌の'79年の創刊号が500円程度で売られているのを見かけて手には取ったもののビニールでパックされていたため中身は見れなかったんですけれど、どうもタモリ研ナオコの名前が踊っている表紙の様子からすると、創刊当時の同誌というのはアイドルとは全く関係の無い雑誌だったようですね。


…(中略)…


どうも創刊当時は「パロディ雑誌」(『ビックリハウス』誌みたいなもの?)だった同誌がアイドル雑誌に変わったのは、'80年秋に組まれた「山口百恵特集」のヒットがきっかけだったみたいです。
なので『BOMB』、「'80年夏」の時点ではまだ「水谷豊特集」が組まれても全然おかしくない雑誌ではあったようですね。

 マジで?! 今のところ都心部でしか探していないから(そこまで切実に欲しているわけではないから)、これからは足を伸ばしてみようかしら。10分の一以下の価格か…!
 そして80年秋以前はアイドル誌ではなかったようだと聞き、国会図書館に81年4月以降しか納本されていないことに納得しました。売れていない雑誌だから納めなくても(集めなくても)別にいいか〜って思っちゃったんだろうな。アイドル誌じゃないなら、似たような雑誌はいっぱいありそうだものね。あー、あとアイドル雑誌じゃないから、創刊当時の『BOMB』がアイドル系古書店に無かったのね。

*1:87年4月、88年10月、89年10月に単発の「熱中時代スペシャル」が放送されたそうなので、その辺りに再放送をしていたんだと思います。